過去ログ - 越谷卓(……喋らないという風潮)
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/18(水) 02:37:45.48 ID:sndkp/yvo
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それから……あっと言う間に歳月が流れ、受験も無事に合格した兄ちゃんは東京に行ってしまった。
皆が見送りに行った中、ウチだけは家に残った。皆の前で涙を堪える自身もなかったし、それに……見送ったら何だかずっと会えないような気がしたから。
れんげ「兄にいが居ないと何だか寂しいのん」
一穂「れんちょんは初めての経験だからねー」
一穂「歳を取れば皆卒業するし、今から馴れとかんと」
れんげ「皆居なくなってしまうん?」
一穂「いんや。学校から卒業するだけ」
一穂「学校から帰ればすぐに会えるさ」
れんげ「兄にいにもすぐ会えるん?」
一穂「うーん……兄ちゃんはちょっと遠いところにいるからなー」
れんげ「姉ねえすぐ会えるって言ったん」
一穂「会えるのは嘘だな……でも、電話使えば話せるだろー?」
れんげ「確かに……話せるん……」
一穂「まぁ、そういう事だねー」
れんげ「……どういう事なん?」
一穂「大人は嘘つくのが上手いって事さ」
れんげ「大人……奥深いです」
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