7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/16(月) 21:25:53.04 ID:lrPfKsEa0
ダメだった。
複雑に暗号化されており、読解は不可能だろう。
羅列されたその暗号をながめて溜息をつく。
実際のところ、このノートは誰かに見てもらうために書かれたものではないのであろう。
どちらかと言うと漢字や単語の反復練習と同様に。
いや、自由帳のようなものなのだろうか。
嗜みとして小説の下書きか何かなのかもしれない。
どれにしても、人に見せるようなものではないのだろう。
この暗号を解読するための書類などがあったかというと、アジト各地を洗ったスピードワゴン財団からも報告はなかった。
期待して損をした。
というのが、実直で率直な感想だった。
だけれど、しかし、それでも、
変な風に解釈してしまうやつはいないとも言えない。
カリスマ性をもつ男であったのだ。
どんな悪党でも悪童でも、やぶさかでなくついて行ったはずだ。
凶教祖にして狂信者ありとは、
言い得て妙といったところか。
燃やしてしまおう。
期待を高めに高めて、人間をやめる覚悟で秘密を知ろうとした私は、
くだらない本を買ってしまったので燃やしてしまおうという感情に今や駆られていた。
早めに燃やしてしまうのなら、存在さえ消してしまおうものなら、今だ息絶えぬ狂信者や、ましてもっと楽な気持ちで凶悪な自称小説家風情にノベライズなんて物理的に、時間的に不可能であろう。
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