49: ◆EOh40d18dA[saga]
2014/01/13(月) 21:50:45.62 ID:1OPity1Mo
多くの回数を重ねた訳では無いが、朝食会での皆の席はある程度決まっている。
ボクの隣に石丸クンと大和田クン。目の前の席に不二咲さん。
不二咲さんの左に舞園さん、右は順番に朝日奈さん、セレスさん、葉隠クン。
そのままテーブルを回るようにして山田クン、大神さん、桑田クン、江ノ島さん、大和田クン。
そして、離れた席に座る十神クンと腐川さん。
その順番が、朝食会の定位置になっていた。
何処かギスギスしたような空気の中、ボク達は同じ空間で朝食を食べる。
ボクはその空気が嫌いで、気分を紛らわせる為に不二咲さんを見る。
見ると言っても、目と目が合うのが恥ずかしいからチラチラと覗き見みたいな真似をしているのだけど。
そんな事をしているから、ボクは皆の中で一番食べるのが遅いのだろう。
因みに一番速いのは不二咲さんだ。食べる速度は遅いけれど、あまり朝食を多く食べない分速いのだ。
「……はぁ」
ボクは思わず、溜め息を吐いた。
昨日の夜に恋心を自覚こそしたものの、これじゃまるでストーカーだよ。
かといって今のボクに彼女と普通に話せる訳が無いし……。
「……はぁ」
天井を見上げ、もう一度溜め息をする。
たまたま白くなった吐息が、幸せのように雲散霧消した。
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