79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/17(火) 20:46:52.19 ID:hdsVMo6j0
「………今まで、ありがとうございました………………」
「こちらこそ、ありがとう。今まで楽しかったよ」
消え入りそうな声で歌鈴は一言だけそういった。
「荷物は………貴重品だけ持っていきます。他のものは処分してもらっていいです………」
そういうと歌鈴は必要最低限のものだけをか鞄に詰めて部屋の出口へと向かった。
寝場所はどうするんだ? とか、外は寒いから上着を… なんてそんなことは言わなかった。
俺は肇を選んだから。
当の肇は、歌鈴のことなんて全く知らないけど。
俺の葛藤なんて知らないだろうけど。
それでいい。余計な心労は肇には必要ないんだ。
………それは、すべて歌鈴がこの部屋から持ち去っていくから。
「さよなら」
歌鈴は最後に俺の目をしっかり見て俺の隣から去って行った。
その表情からは何も読み取れなかった。
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