324: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:31:19.28 ID:oo/zvVNI0
……
勇者(今から頭の中沢山詰め込んだって限界はある)
勇者(だったらせめて、一芸に長けている俺だから出来ることでアピールすべきだ)
325: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:31:51.50 ID:oo/zvVNI0
教官「私はいつもこの時間に鍛錬しているぞ?」
勇者「アレ、そうだったんですか」
教官「貴様達はもっと早い時間にここを使っているから知らなかったな」
326: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:32:19.67 ID:oo/zvVNI0
ギンッギンッ
勇者(やっぱり一撃が重いな、俺の動きに合わせて的確にカウンターを取られているみたいだ)
教官(以前よりも遥かに動きのキレがいい、弾き返すのが辛くなってきたな)
327: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:32:45.60 ID:oo/zvVNI0
勇者「あ、大丈夫ですか!?」
教官「大丈夫だ。大した事は無い」
勇者「手加減のしすぎですよ、何手か指せる箇所をワザと見逃していたでしょう」
328: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:33:11.74 ID:oo/zvVNI0
教官「すまない、今日はこのへんにしておいてくれ。やはり若者には敵わん」
勇者「教官もそこまで歳くってないじゃないですか」
教官「ハハッ、よく言う。ま、世辞でもそういわれると嬉しいがな」
329: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:33:39.46 ID:oo/zvVNI0
教官「そうだ、ついでに少し話に付き合え」
勇者「ん、俺でいいんですか?もっと気の利いた返事が出来そうな奴ならゴロゴロいそうですけど」
教官「お前くらい頭が空っぽに奴の方が楽しく話せる」
330: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:34:35.54 ID:oo/zvVNI0
教官「私がこの道一筋だと思っていたのか?いつも額に巻いているバンダナは恋人とのペアルックなのだが……」
勇者「はい、俺にはそう見えたのですが。というかバンダナがペアものだなんて思いませんよ」
教官「まぁ無理もないか……で、その恋人から最近手紙を貰ってな」
331: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:35:18.56 ID:oo/zvVNI0
教官「……お前には」
教官「お前にはそういったヒトはいるのか?」
勇者「いないですよ、残念ながら」
332: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:35:46.26 ID:oo/zvVNI0
教官「だがな、それもまた本当のことだと私は思う」
教官「何かを守りたいと思えたときこそが、ヒトの生きる最大の力になる」
教官「仲間だろうが自分のプライドだろうが何だっていい。そういうのを見つけるのもまた強くなれることの一つだ」
333: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/29(日) 02:36:15.38 ID:oo/zvVNI0
教官「ま、すぐに見つけろというのも酷だろう……手始めに身近な者を守ろうという気持ちを身につけてみてはどうだ?」
勇者「例えば?」
教官「同じ班のあの娘だ」
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