376: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 02:57:49.45 ID:FQenR1uE0
勇者「……」
魔法使い「……」
勇者「少し親父について、聞かせてくれないか?」
377: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 02:58:16.80 ID:FQenR1uE0
魔法使い「魔王様、あなたの父親は言うなれば"光"。もっとも深い闇を抱えた光」
魔法使い「決して誰にも心を許さず、ただ孤高であり続ける人。故に、彼に人はついて行きません」
魔法使い「ですが、彼は護る者。自分の居場所と、それを取り巻くすべての物を護る強い心を持っています」
378: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 02:59:07.51 ID:FQenR1uE0
魔法使い「まぁ、私達魔王軍にとっては大切な人です」
勇者「……お前はさ、もし俺と親父が敵対するようなことになったら、やっぱり親父のところに戻るのか?」
魔法使い「そもそもそれを避ける為に私が遣わされたのですが……それは当たり前です」
379: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 02:59:46.94 ID:FQenR1uE0
魔法使い「魔王様も目的のためならば我が子も平気で斬り殺すような心をもっています。命の保障もありません」
魔法使い「茨の道を自ら進もうとしているのはあなたです。勇者となった後の事は自分でよく考えて行動してください」
魔法使い「まぁ、まずは選ばれるようにならなきゃいけないんですけどね」
380: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 03:00:14.73 ID:FQenR1uE0
ガコンッ
勇者「ッ、何だ?」
魔法使い「……様子がおかしいですね。ヴェイドさん起きてください」
381: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 03:00:55.93 ID:FQenR1uE0
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―――
―
王宮にて
382: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 03:01:25.30 ID:FQenR1uE0
国王「国民を騙すようなやり方、それもあの者の息子を使ってまで……」
科学者「勇者選抜……こんなバカげたものに偽の勇者として強いコンプレックスを持っていた彼が反応を示さないわけがありません」
科学者「何かしらの反応は見せると思っていたが……いやまさかその息子がこんな茶番に志願してくるとは思ってもみませんでしたよ」
383: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 03:02:01.00 ID:FQenR1uE0
科学者「ああ、ですが。どういうわけか彼の住所である鍛冶屋に手を出さないようにと命令が下っているのですが。あなたの仕業ですか、国王?」
国王「……奴はワシの友人だ。魔王軍との繋がりはもう無に等しい」
科学者「私情を挟むなどと、あなたらしくもない!」
384: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 03:02:28.95 ID:FQenR1uE0
国王「……下がれ、気分が悪い」
科学者「おやおや、失礼しました。お薬でもお持ちしましょうか?」
国王「……」
385: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2013/12/31(火) 03:02:55.16 ID:FQenR1uE0
……
科学者(やれやれ、勝手なお方だ。国力では圧倒的に勝っているのに、一言戦をすると声をかければいいものを)
科学者(多少の科学力の違いはあれど、今現在兵の士気は良好。近々選抜の結果も得られる)
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