過去ログ - 奉太郎「冬空を見上げて」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/19(木) 00:34:33.55 ID:9mtCTMIXo
「結局、ホータローが“無色”になることはなかったけどね」

高校の頃を振り返ると、確かに灰色ではあったが“無色”ではなかったと思う。完全に灰色でもなかった。今思えば、いろいろな出来事があった。そして、そのそばにはいつも「あいつ」がいる。
今は口に出さないが、俺が“無色”にならなかったのはやはり「あいつ」の存在が大きかったんだろうな。俺は短く笑った。里志も声を出して笑った。
そうして、笑いが収まってから里志を見つめた。俺の視線に気づいた里志も顔を上げた。
俺は組んでいた両手を解いて言った。

「だが今のお前はどうだ。“無職”じゃないか」

そう言うと、里志はくしゃりと顔を歪めた。笑っているようにも見えるし、今にも泣き出しそうにも見える。俺はそのまま続けた。


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