過去ログ - 奉太郎「冬空を見上げて」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/19(木) 00:24:28.30 ID:9mtCTMIXo

灰色。
あの時、その言葉を口にしたのは里志からだったか、俺からだったか。細かいことまでは覚えていないが、そんな話をした。一年の時に「あいつ」の家で、古典部に起きた過去の事件を推察することを目的とした検討会に向かっている最中だったと思う。思い返せば、神山高校に入学してからというものの、何かと「灰色」の言葉が頭に浮かんでいた。今となっては懐かしい思い出の一つだ。俺たちの書いた文集「氷菓」もいずれ古典になっていくんだろう。
思い出にふけっていると、ポットが沸騰を告げるランプを点滅させていた。安物のインスタントコーヒー入れたカップに湯を注ぎ、まだ完全に稼働しきれていない頭のままぼんやりとそれを眺めた。まだ熱いのですぐには飲めない。
今日は休日だ。なにも慌てることもない。


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