6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/19(木) 00:26:20.74 ID:9mtCTMIXo
「質素な部屋だね」
返事を求めているようには見えなかったので返事はしなかった。
俺の部屋にあるのは必要最低限の物だけだ。ゲームや凝った家具などは置いていない。姉貴が送ってくるどこの国の物なのかも定かでない奇妙な土産物はあるが、それでも世間から見れば退屈な部屋には違いない。ましてや、里志ならなおのことだ。
「外はずいぶんと寒くなったね」
「冬だからな。コーヒーでいいか」
「うん。わざわざ悪いね」
カップをもう一つ取り出し、先ほどと同様にインスタントコーヒーに湯を注いだ。ポットの口から湯気が上る。入れたばかりのコーヒーカップを置くと、里志は両手でそれを包み、ほっこりとした表情を浮かべている。どうやら外はそうとう寒いらしい。散歩になど行かなくてよかった。俺も自分のカップを持つと、コーヒーが飲みやすい温度になっていた。
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