過去ログ - 夏海「兄ちゃんが女の人と付き合うとかwwww無い無いwwwww」
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50: ◆ckhAKp67d6[saga]
2013/12/19(木) 19:13:48.42 ID:8XE60pE0o
夏海と小鞠の二人が慌ただしく夏海の部屋へ走っていき、騒々しい食卓が一気に静かになる。
まるで嵐が去ったあとの田んぼみたいだね、とボソリとこのみが呟いた。卓がコクン。と一つ頷いて、茶碗に入った玄米茶を一口啜る。
それが合図だった。本日の越谷家の食卓、終了。卓とこのみは勿論、夏海と小毬の茶碗にもご飯粒ひとつ残ってはいない。

あとに残ったのは、食事中から姿勢を崩すこと無く、背筋のピンと張った正座でお茶を啜り続ける卓。
それと正座の体勢のまま、腰だけ浮かして器用かつテキパキと晩御飯の残りにサランラップをかけていくこのみ。
最後に、2人が立てる音よりやや大きめに響くBGM。テレビの中で、ニュースキャスターが深刻な顔で何やら読み上げている。
それでも普段の食卓よりかは小さめの音ではあるけれど。

このみ「ニュースキャスターって大変な職業だよねぇ。毎日こんな深刻な顔しなきゃいけないんだもん」

こっちの田舎ではそんな顔で過ごしてる人なんて見たこと無いよ〜。
そう言ったこのみに、卓がまた無言で頷いてみせる。茶碗にはまだ玄米茶。

すぐに全てのおかずにサランラップをかけ終えたこのみは、それらを見回して満足気に一つ頷くと、ちゃぶ台の対面でお茶を啜る卓の方を悪戯っぽく見やる。
その無駄に綺麗な姿勢でお茶を飲む姿に、クスリと笑みがこぼれた。

気にせずお茶を飲む卓。
それを見てこのみはおもむろに、足に力を入れず、手を床についてハイハイの要領で卓の側までにじり寄る。

このみ(ちょっとお行儀悪かったかな?)

そんなことを考えるも、すぐに興味の対象はこのみが近づいても全くお茶を啜る動作に淀みの無い卓の方へ移行する。

このみ(私の接近に気付いてるんだか気付いてないんだか……ま、どっちでもいいけど)

卓「」ズズズズ

ここまでは、どっちでもいいや。と気にしない方針にして。ただしここからは気付きませんように、と神様だか天使だか悪魔だかなんだかよくわからないものにお祈りしつつ。
自分の顔をゆっくりと、そーっと卓の耳に近づける。相手が茶碗に入ったお茶を飲み干すのを確認し、おかわりを継ぎ足すために茶碗をちゃぶ台に置いたタイミングを見逃さない。
口を窄めて相手の耳に生暖かい息を吹きかける。

このみ「……ふーっ」


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