2: ◆T5lplwW1Pw[saga]
2013/12/19(木) 21:23:49.09 ID:JcOg9npto
とは言ってもここまでなら、まだ何かの手違いの類である可能性も捨てきれない。
例えば突然倒れた私を介抱する為に。
或いはプロデューサーさんの家に忍び込んた際、ついうとうとしてしまったり。
だけど極め付け、私の手首足首に取り付けられている手錠だけでその可能性を十分に捨てきれた。
「……うふ」
いけない、思わず声が。
でもこれはこれで。
もしここがどこかの廃ビルだの廃工場だのであったならば、命の危機を感じてとても冷静にはなれなかっただろう。
しかしプロデューサーさんの部屋である。
私に手錠が掛けられているということは……つまりは、ここに運んできた人物がいるということは。
そしてその人物が……
「まゆ、目が覚めたか? 気分はどうだ?」
プロデューサーさんである可能性が一番高いということは。いや、現に今白状されたばかりだけれど。
とにかく、愛するプロデューサーさんに攫われ、私はここに監禁された。
緩む頬にとりあえず喝を入れる。
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