11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/21(土) 21:38:33.48 ID:YZI5cFkOo
さらに30分くらいの時間が経った。
雨はまだあがらない。むしろ雨音が強まった気すらする。
周囲はすっかり暗くなっていて、さすがのボクも一向に良くならない天気に少し苛立ちを感じ始めていた。
――その時だった。一台の車がバス停の前に止まったのは。
営業車に使われるようなバンだ。運転席に座っているのはまだ若い男性のようだ。
彼は何か悩んでいるような表情を浮かべていたが、やがて何らかの決心をしたような顔をして、運転席の窓を開けた。
そして、周囲の雨音に負けないように、声を張り上げてこう行った。
「車、乗ってかないか? 家まで送ってくぞ」
ボクは無言のまま頷くと、荷物を持ち、躊躇いもせずに助手席に乗った。
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