過去ログ - 「ボクはアスカ、二宮飛鳥」
1- 20
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/21(土) 21:45:28.98 ID:YZI5cFkOo
 「あのさ、自分で言うのも何だけど」 彼が突然語りだした。「こんな怪しい車によく乗り込んできたね。それも、なんの躊躇いもなく」

 「家に帰れなくて困っていたのは事実だったからね」 ボクは正面を向いたまま言った。

 雨の影響で道路はいつも以上に渋滞している。この調子だと、家に着くにはまだ時間がかかりそうだ。

 もっとも、この人が本当に家まで送ってくれるなら、だけれど。

 「それに、非日常だったから」 ボクはそう付け足した。

 「非日常?」

 「そう。もし何らかのトラブルに巻き込まれたとしても、それはそれで非日常を楽しめるのかもしれないし」

 「日常は、嫌いか?」 彼は小さく笑った後、そう尋ねた。

 「どうだろう。でも、ボクが求めているのはフツウとは違う日常なのかもしれない」

 会話はそこで途切れ、耳に残るのはまた車の駆動音だけになった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
38Res/17.55 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice