過去ログ - 翔太郎「魔戒騎士?」フィリップ「ゾクゾクするねぇ」
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107: ◆NrFF2h.q26[saga]
2013/12/29(日) 02:25:27.98 ID:AIDnDnq5O

〜夜〜



一通りの聞き込みや、屋敷の内部の探索を済ませる頃にはすっかり夜遅くになっていた。
俺はあてがわれた客室で、聞き込みの結果を書き込んだメモを眺めていた。



お嬢様はかなりワガママで、みんな振り回されてばかり。
彼女の家族は現在忙しく、お嬢様に目をかける暇がなくて放任中。
一目惚れした俺に会いたいと言い出して、このセキュリティのずさんな風都の屋敷に滞在することに。
しかしメイドたちは、お嬢様は俺でなく家庭教師を好きだと思っていた。
悪戯の脅迫文は何回も送られたせいで、今は警察も屋敷の人間も本気にしていない。
以上の事実を踏まえて考えるにーー……。






フィリップ『つまりお嬢様の本命は家庭教師で、君はセキュリティのずさんな風都の別荘に滞在するための理由に過ぎないと?』

翔太郎「メイドさんたちの話を聞いてたらさ……なんかピーンと閃いてな」フフン

フィリップ『誘拐の脅迫文はお嬢様の自作自演……今までのは警察に悪戯と判断させるためのダミー』

翔太郎「なぁ?屋敷の連中は俺に鞍替えしたのも、いつもの突拍子のないワガママと同じように思って、なーんも疑問に思ってねぇよ」

翔太郎「みんな、お嬢様が外に出て行こうとしてるなんて思ってねぇんだな。ワガママお嬢様じゃ、周りに使用人がいない状態で一時間も我慢が出来るやらって感じなんだよ」

フィリップ『しかし……なぜ脅迫文を出しているんだろ?黙って屋敷を出るのが一番安全だと思うんだけど』

翔太郎「た、確かに……」

翔太郎「単純にやってみたかった、とか?」

フィリップ『なんだいソレ』

翔太郎「だってあのお嬢様、マンガ大好きだし、非日常ってやつに憧れてたしなー。どうせ屋敷を出るなら、コソコソ出るんじゃなくて、なんかしらやってやりたい気持ちなんじゃねーの?」

フィリップ『そんな理由かなぁ……』






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