過去ログ - 翔太郎「魔戒騎士?」フィリップ「ゾクゾクするねぇ」
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111: ◆NrFF2h.q26[saga]
2013/12/29(日) 11:14:41.32 ID:AIDnDnq5O

小箱の中には、沢山の宝飾品がしまわれていた。
指輪やイヤリング、ネックレス、ブローチ。
どれもこれも、付けられている宝石がかなり大きいし、真珠や純金の細工が散りばめられている。
俺があまりの眩さに目を瞬かせていると、赤い金魚はあるネックレスの傍に寄った。
淡いブルーを湛える宝石を全体にあしらった、美しいネックレスだ。



お嬢様「このペンダントが欲しいのでしょうか……」

翔太郎「だとしたら贅沢なヤツだぜ」

お嬢様「いえいえ、このネックレスを欲しがるなんて、見た目によらず怖い金魚さんですわ」

翔太郎「え?」

お嬢様「これ、亡くなった叔父様から譲っていただいたんですの。叔父様とわたくしは宝石をコレクションする趣味を持つ仲間同士でしたから、叔父様の遺言で特別に譲渡されたのです」

お嬢様「なんでもあのホープダイヤモンドの失われた一部だとか……」

翔太郎「ホープダイヤモンド、っつーと?」

お嬢様「数百年も前からある、呪われたブルーダイヤですわ。持ち主には数々の災厄がもたらされたそうです。もっとも、今はアメリカの博物館に寄贈されていますけど」

翔太郎「じゃあコレはパチモン?……じゃなくて、偽物なのか?」

お嬢様「偽物かは分かりません……ですが、当初は270カラットもあったホープダイヤモンドが、現在は44カラットほどになって博物館に寄贈されているんです」

翔太郎「じゃあ残りの235カラット分はどうなったんだよ」

お嬢様「それは分かっていないんです……叔父様はコレを失われたホープダイヤモンドの一部だと、あるツテから買い取ったらしいのですが……ちなみにコレは合わせて80カラットあります」

翔太郎「い、一体いくらするんだこれ」

お嬢様「さぁ……非正規のルートから得たものでしょうから。恐らく億の範囲でしょうね」

翔太郎「億!?そ、そんなモン、こんなセキュリティのずさんな屋敷に置いとくなよ!!」

お嬢様「わたくしが肌身離さず持ち歩くことは、叔父様たっての希望なんですの。変わった方でしたから」

翔太郎「アンタも十分変わり者だと思うけど」ボソッ

お嬢様「あら?あの金魚、どこに行ったのかしら……」

翔太郎「あれ、ホントだ……何だったんだろう、アレ」





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