過去ログ - 翔太郎「魔戒騎士?」フィリップ「ゾクゾクするねぇ」
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◆NrFF2h.q26
[saga]
2014/01/05(日) 14:21:41.06 ID:+9mLZzaJO
昔の、憎しみに満ちた自分の方が純粋に強かった。
そうなのかもしれない。
自分が死んでも構わない、そういう戦い方が出来た。
井坂と戦う時、生きて帰ることを考えなかったからだ。
足や腕の一つ、無くなってもいい。
そういう強さがあった。
照井は立ち上がると、偽物と鏡のように対面した。
人の闇に生きるホラーならば、昔の照井の強さを選ぶのも道理だろう。
しかし、そんな強さはとうに捨てた。
他人を守り、自分の命を投げ出さず、絶対に生きて帰る。
それが今の照井の戦い方だ。
アクセル『俺が選んだ強さを見せてやる』
『トライアル!』
お馴染みの効果音と共にアクセルの紅く分厚い装甲がなくなり、蒼のメタリックなボディが現れた。
憎しみでは勝ち取れなかった力、それがトライアル。
偽物が反応する間を与えることなく、照井は一気に間合いを詰めると無防備な顔面に回し蹴りをくれた。
軽くよろめくうちにさらにもう一発、のろのろと態勢を立て直すうちに連撃を喰らわせる。
息つく暇もない、いきなりのラッシュにアクセルの偽物は手も足も出ず、慌てて飛び退いた。
『トライアル!』
そこで聞こえたガイアウィスパーに思わず目を見開く。
目の前の偽物も、同じようにトライアルになったのだ。
???『お前を……殺す!!』
言うや否や、トライアルメモリをドライバーから抜き出す。
照井にはその意図が分かった。
トライアルのマキシマムドライブをいきなり放とうというのだ。
ーー受けて立ってやる。
照井もすぐさまトライアルメモリを引き抜いた。
『『トライアル・マキシマムドライブ!』』
二人は同時にトライアルメモリを放り投げる。
その刹那、両者の脚と脚がぶつかり合っていた。
目にも止まらない速さで、次々と蹴りが放たれていく。
そのどれもを蹴り返し、音速の連続攻撃の隙間を見つけ出し、僅かな一点に蹴りを叩き込む。
互角の戦いだったが、四秒を過ぎた辺りで徐々に照井が押してきた。
それも無理はない。
元々、制御が難しいトライアルメモリの性能だ。
照井の過去の状態を忠実に再現するホラーは、トライアルメモリの能力も忠実に再現してしまっている。
偽物の方が身体能力が上だとしても、トライアルメモリの暴れ馬のような力を制御するのは不可能だ。
況してや、我を忘れるほどの憎しみに満ちた力で抑えるコトなど。
シュラウドはソレを望んでいたが、無理な話というものだ。
トライアル『はぁぁぁあああ!!』
???『ぐぁぁぁあああ!!』
ピッ、と電子音が鳴る。
照井がトライアルメモリのタイマーを止めたのだ。
トライアル『9.9秒……それがお前の絶望までの絶望までのタイムだ』
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