過去ログ - 翔太郎「魔戒騎士?」フィリップ「ゾクゾクするねぇ」
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251: ◆NrFF2h.q26[saga]
2014/01/09(木) 19:07:21.15 ID:ER5lq95mO

〜魔戒の通り道〜

フィリップ「風都の街中に隠し通路があるとはね。知識として知ってはいたが、実際に目にして驚いたよ」

鋼牙「ここは常人では通れない、魔戒の者が使う異空間の道だ。あらゆる所へ通じている。しかし紅蓮の森へ行くにはここを通ってもかなりかかるがな」

フィリップ「知ってるよ。紅蓮の森への最短経路は検索済みさ。冴島鋼牙、そっちじゃなくこっちの道を行くべきだ」

鋼牙「……いつの間に調べた、というのは愚問か」

ザルバ『フィリップ、お前がそんなに何かに必死になるタイプだとは思わなかったぜ』

フィリップ「そういう評価は好きじゃないよ」

鋼牙「……お前は得体が知れないな」

フィリップ「ん?」

鋼牙「地球の本棚とかいう人外の力……ずっと気になっていた。それに気配が普通の人間とは違う」

ザルバ『言っとくが、鋼牙の気配の察知能力は魔導輪顔負けレベルだぜ』

フィリップ「ふぅん……確かに僕の身体は普通の人間と構成要素が根本から違うけど、ワケを話すのは難しいな。なかなか事情が複雑で」

鋼牙「……そうか」

フィリップ「でも君が一番気にしてコトはだいたい分かるよ。僕のような……まぁ大雑把に言ってしまえば特異な存在が、翔太郎という普通の人間とどうして相棒になっているのかってコトだろう?」

フィリップ「それならば答えは簡単だ。僕には……いや、大勢の人間にはあまり無いモノを彼が持っていて、僕はそれをかなり頼りにしているから」

鋼牙「……」

ザルバ『翔太郎が持っているモノねぇ。間違いなく不運や間の悪さは持ってるな』

フィリップ「そうかもねぇ。今回だって血に染まりし者なんかになっちゃったし」

鋼牙「おい」

フィリップ「でも逆に言えば、ホラーに対抗出来る翔太郎が血に染まりし者だからこそ、ホラーは彼に集まっていた。だから犠牲者数は少なかった。最初に会った時、君は言ってたよね?」

鋼牙「……確かにそう言ったな」

フィリップ「禍福は糾える縄の如しってヤツだよ」

ザルバ『なんだその言葉は』

鋼牙「人間の諺だ。意味は分かるだろ」

フィリップ「それに君たちの不運だって僕には幸運だ」

鋼牙「なに?」

フィリップ「僕はどうしても自分自身の力で彼を助けたかった。君たちを信用してないワケじゃないけど、じっとしていられなかった。だから僕が同行出来るこの状況には感謝してる。あのホラーは絶対に許せないけど」

ザルバ『言ってくれるな少年。つくづく大したヤツだぜ』

フィリップ「気を悪くしたなら謝るよ。君たちも必死な状況であるのは分かってる」

鋼牙「……別にいい。お前がそう思っているのは、皆分かっているコトだ」

フィリップ「ふふ、そうだろうね」

鋼牙「しかしヴァランカスの実がなっているとしても、その実を持つグラウ竜と戦わなければならない。俺の場合はグラウ竜が鎧の召喚を許し、変身して戦ったが、それでも零がいなければ負けていた」

フィリップ「戦闘能力は把握してる。僕が勝てる確率はかなり低いだろうね」

ザルバ『随分サラッと言うなぁ』

フィリップ「でも、その確率は単なる戦闘能力の比較に過ぎない。僕にはコレがある」コンコン

ザルバ『そのポーズは頭……じゃなくて、ガッツだって言うのかぁ?』

フィリップ「そうだよ。火事場の馬鹿力ってヤツは科学的にも馬鹿に出来ないし」

鋼牙「……俺も助太刀する。グラウ竜は共闘も認めてくれるハズだ」

フィリップ「ありがとう。頼もしいよ」

ザルバ『ったく、どうなるコトやら……グラウ竜攻略の手を考えてるからこそ、同行してきたと思ってたのによ』



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