過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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152: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:07:22.59 ID:KWmmW/S7o
それから30分ほど経っただろうか。
最後の一枚を片付けると、肩の荷が下りたような開放的な気分になった。
「あーやっと終わった……」
153: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:07:49.81 ID:KWmmW/S7o
「あ、清村。仕事終わったのか?」
突然の来訪者は、俺がプロデュースを手がけるアイドルの一人、結城晴だった。
「事務処理はな。これからまた出かけるところだ」
154: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:08:17.89 ID:KWmmW/S7o
「いいんじゃないですか?付き合ってあげても」
心の中で葛藤していると、見透かしたように千川が割って入ってくる。
「余裕がありゃいいんだが、スカウトの仕事が思うように進んでないからな……」
155: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:09:01.39 ID:KWmmW/S7o
「わーったよ。いいぜ、サッカーやるか」
「やりぃ!じゃあ先にいつもの公園で待ってるからな!」
「おう。すぐ行く」
156: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:09:30.11 ID:KWmmW/S7o
「くっそー。今度こそ、今度こそ絶対に1本取ってやるからな!」
「ほーう。決めれるもんなら決めてみろ」
晴の動きはレッスンでの疲れを感じさせないほどに激しかった。
ちょっと前はサッカーする気力も起きないほどヘトヘトだったってのに、成長するもんだな。
157: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:09:58.02 ID:KWmmW/S7o
それからしばらく、俺は晴のシュート特訓に付き合っていた。
というかそれくらいしかやることがない。俺がキッカーで晴がキーパーなんて真似、危なくて出来やしないからな。
いや、その気になればその場から一歩も動かさずシュートを決めることだって出来るが、そんなことをやっても楽しくない。
こうやって一緒にサッカーやってるのは楽しいが、思う存分動けないだけに若干不完全燃焼気味ではある。
158: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:10:26.17 ID:KWmmW/S7o
「杉小路……と周子じゃねーか。何か用か?」
最初の頃は塩見と呼んでいたが、本人に周子で良いと言われ、今は呼び方を改めている。
「おなかすいたーん。ご飯食べにいこ?」
159: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:11:22.99 ID:KWmmW/S7o
「そういやさ、二人は同じサッカー部だったんだろ?」
「そうだね。懐かしいなぁ、全国優勝に向けて血の滲むような練習の日々だったよ」
「いや、そんな記憶は断じてない」
160: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:11:51.51 ID:KWmmW/S7o
「勝負?」
「へぇ、面白いね。食事前のいい運動になりそうだし、いいよ」
「別にいいけどよ、ルールはどうすんだ?」
161: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:12:43.74 ID:KWmmW/S7o
「上等だ。受けて立ってやろうじゃねーか」
勝敗の条件は至ってシンプル。わかりやすくていい。
「清村、負けんなよ!」
162: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/01/21(火) 16:13:22.63 ID:KWmmW/S7o
審判とスタートの合図は晴にやってもらうことになった。
俺と杉小路はボールが置いてある中心位置からお互いに同じくらい離れた距離で制止する。
こうやってこいつと対決するのも久しぶりのことだ。
久しぶりに思いっきり身体を動かせるってのもあって心臓の鼓動が高鳴る。
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