過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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241: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:54:47.41 ID:k7JktJtbo
やっちまった。
またホイホイと言葉巧みに騙されて安請け合いをする俺。
まったく学習しない自分に呆れるが、やっぱり本能には勝てないらしい。
引き受けちまったものはしょうがねぇ。
242: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:55:13.17 ID:k7JktJtbo
「あ、清村さん。なんの話だったん?」
「大したことじゃねーよ。ちょっと広島に出張することになっただけだ」
「ずいぶん急だな……。どうせ行くならさ、なんかお土産買ってきてくれよ」
243: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:56:06.92 ID:k7JktJtbo
「明日早いし今日はさっさと退勤させてもらうぜ。じゃあ周子、後のことは任せる」
「任されたー」
アイドルの中で最年長の周子は、まとめ役をやってもらうことが多い。
ああ見えて案外面倒見が良く、俺が不在の日なんかは代わりに晴の保護者として動いてくれたり結構助かっている。
244: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:56:34.32 ID:k7JktJtbo
翌日の昼下がり、俺はみんなのお土産を買うべく広島の街を歩き回っていた。
杉小路の知り合いの業界人との会合は既に終わっている。
結果から言うと、期待していた仕事は貰えなかった。
ただ、今居るアイドル達がもう少し実力をつけた時には何らかの形で起用させてほしいということだった。
245: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:57:12.07 ID:k7JktJtbo
そして、お土産だけではなくもちろん俺の分のスイーツも既に確保してある。
地元で有名な老舗の最高級大福。見てるだけで涎が出そうになるくらい最高に美味そうな一品だ。
早速手を付けたいが、さすがに歩きながら口にするなんて真似はしたくない。
しっかりと味わって食べるために、どこか腰を落ち着けられる場所を探していた。
246: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:57:40.80 ID:k7JktJtbo
何か言い争っているような声が聞こえた。
どうせくだらないことだろうと思いつつも気になって声のする方向に向かってみると、黒塗りの車が目に入る。
「ええい、離さんかい!」
いかにもカタギではなさそうな黒服の男達が、赤毛の少女を車に連れ込もうとしていた。
247: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:58:20.95 ID:k7JktJtbo
「おい、テメーら何やってんだ」
「何だお前は!邪魔だからどけ!」
さすがにヤクザ相手は迫力があるが、はいそうですかと引くわけにはいかない。
248: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:58:49.51 ID:k7JktJtbo
「逃げるぞ!」
「な、なんじゃお前は!」
「いいから早くしろ!」
249: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:59:21.37 ID:k7JktJtbo
「すまんな……あれはうちの組のもんじゃ」
「はぁ!?」
一息ついた俺は、赤毛の少女に事の顛末を聞かされていた。
さっきの黒スーツの男たちは村上組という暴力団の一員で、この少女はそこの頭の一人娘。
250: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/28(金) 23:59:59.43 ID:k7JktJtbo
とりあえずここから離れようと路地裏を出ようとした瞬間、大量の黒スーツの男たちが姿を表した。
当然のことながらみんなこちらに銃口を向けている。
「頼む、なんとか説明してやってくれ」
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