過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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416: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:16:37.23 ID:9KnN41Fto
とりあえず寝ている蘭子を起こさないように静かにココアを作り俺も机についた。
やっぱり甘い物が口に入ると気分が良くなる。クソ暑い夏だけにそれが冷たい飲み物となると格別だ。

にしても、本当に気持ちよさそうに眠っているがもしかして疲れてるのか?
だとしたらプロデューサーとしてその辺は気を配ってやらないとな。
以下略



417: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:17:10.31 ID:9KnN41Fto
個性派揃いのうちの事務所のアイドルの中でも、蘭子は特に異質な存在だった。

服装もそうだが、初見で蘭子の言動を理解するのはまず不可能だろう。
まあ杉小路みたいな奴も居るが、あいつを例に挙げてもしょうがない。
とにかく、まともに言葉が通じない上にその言葉を素直に受け取ってしまうと、こいつは喧嘩を売っているのか?と思うのも無理ないはずだ。
以下略



418: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:17:44.58 ID:9KnN41Fto
蓋を開けてみれば、そんな心配は必要なかった。
神崎蘭子というアイドルを目の当たりにした観客は最初こそ困惑していたものの、
新しいタイプのアイドルということもあり、同時に蘭子の魅力も感じることが出来たのか俺の想定外の人気を博した。

この想定外の結果に対して、俺が蘭子を信じきれていなかったと言われればそれまでだ。
以下略



419: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:18:13.88 ID:9KnN41Fto
そんなこんなで、急激に人気を獲得した蘭子に回される仕事は多い。
比較的横並びとはいえ、うちの中では入った時期が遅い方だったのにもかかわらず先にデビューした面々に並び立つほどだ。

ここで一気に追いつかれた奴らはこれを刺激に頑張って欲しいし、蘭子の後に入った奴らはこれを目標にして欲しい。
今の蘭子は、うちの事務所にとってかなり重要なファクターと化していた。
以下略



420: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:18:49.99 ID:9KnN41Fto
例えば、このスケッチブックなんかは少し気になっている。
蘭子が何かを描いている場面に出くわすことは少なくないが、実際に絵を見たことは一度もなかった。
元々それ自体に興味があったわけじゃない。
ただ、俺に気が付くとすぐ体で覆い隠すなんて露骨なことをされるとどうしても気になってくるだろ?

以下略



421: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:19:24.23 ID:9KnN41Fto
「へぇ……」
結構上手いんだな。

絵に自信がないから隠しているのかと思ったがどうやら違うらしい。
そのまま適当に流し見てみると、思わず目を引かれる絵が最後のページにあった。
以下略



422: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:19:58.05 ID:9KnN41Fto
「あれ……私、寝ちゃってた……?」

「あ」

これはやばいと理解した時にはもう既に遅い。
以下略



423: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:20:45.82 ID:9KnN41Fto
「ら、蘭子?」
そのままぶるぶると震えつつも一向に動こうとしない様子を見かねて声を掛けたその瞬間だった。

「清村さんの、ばか――――っ!」

以下略



424: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:21:29.90 ID:9KnN41Fto
「おーい清村ー」

気付けばあれから数日が経っていた。
その間も俺と蘭子は一緒に仕事に出ることはあったが、最低限の事以外は口を聞いてくれないし顔も合わせてくれない状態が続いている。

以下略



425: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/09/23(火) 20:22:02.05 ID:9KnN41Fto
「聞けよ」

「おぶぇっ!?」
これからどうしようかと考え事をしていた矢先、突如顔面に激痛が走り俺はそのまま勢い良く壁まで叩きつけられる。

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