過去ログ - 漫(洋榎先輩の唐揚げにレモン掛けとこ)プシャァァァッ
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/28(土) 01:58:55.54 ID:Gr3AJ8JMo
黒服に押さえ付けられながらも、漫に2人目の生贄選択を急き立てる洋榎。
どうして彼女がそれ程までに事を急ぐのか、その詳しい理由は分からない。
けれど、それがこの切迫した状況を打破する為に必要なのだと漫は即座に理解した。

が、その必要性を認識した所で、即行動に移せるほど漫の心は強くなかった。
例えその選択が正解≠ナあると分かっていても、割り切る事の出来ぬ弱さ。


上重様の選択次第で絹恵様の命を救う事も可能となります


漫  (うちが2人目の……最後の生贄を選ぶから……)

漫  (他の誰かを犠牲にする事で、絹ちゃんの命は確実に救えると……)

漫  (せやけど、その為に絹ちゃんの一番大事な人を殺すやなんて……っ!)


漫  (これまで洋榎先輩のゆうてた事は正しかった……。恐らく今回もそう……)

漫  (2人目の生贄さえ選べば、きっと絹ちゃんは酷い事されずに済む……)

漫  (でも……そうやったとしても……うちには無理や……)


漫  「……できません」

漫  「洋榎先輩を生贄に選ぶやなんて……うちには出来ません……!」

洋榎「うちはお前を散々痛め付けたんやぞ!? その痛みをもう忘れたんか!」

漫  「それでも……! うちは洋榎先輩の本当の優しさを知ってますから……!」


洋榎「ならお前は誰を殺す!? 誰を生贄に選ぶ気なんやッ!」

漫  「っ!?」

漫  (だ、誰を殺すって……そんな……っ!)


洋榎「親友である絹か!? それとも、お前を一番可愛がっとった恭子か!?」


漫は洋榎の発言を聞き、怯えた様子で必死に首を横に振った。


洋榎「皆が助かる未来なんて存在せんのや! うちが自らそれをお前に示したろ!」

洋榎「お前は選ぶしかない! うちら3人の中から1人、処刑台に送る生贄を!」

洋榎「だがお前は決められんやろッ! せやから、うちを生贄にしろゆうんや!」

洋榎「この命を由子の元に捧げるんは、あいつを殺した事へのケジメであり義務!」

漫  「け、けど……」

洋榎「ここで選択を引き延ばしても、痛みを負う者が無駄に増えるだけなんや!」

洋榎「優しさの意味を履き違えるな! 今お前が決断せんと誰も守れんのやぞ!」

洋榎「絹を代行の魔の手から救えるんはお前だけ……お前しかいないんや……!」

洋榎「頼む漫……! 絹を守るって……うちの最後の願いを叶えてくれ……っ!」

漫  「…………っ!」ドクン......


甘い綺麗事抜かしただけで、誰かを救った気になるんやないで

如何に非情な選択肢であろうと、それしか無いなら迷わず選べ

うちの今の姿を見て、お前はその事をもっと深く理解しろ


その時、漫は全てを理解した。
あの時自分に向けられた洋榎の言葉は、今この瞬間の為のモノであったのだと。


漫  (うちは……今こそ……洋榎先輩の想いに応えな……っ!)


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