12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/22(日) 22:19:33.66 ID:QCk4Nap1o
大通りには帰宅の車が何台も行き交っていたが、歩行者はいなかった。
信号を渡って、真っ直ぐ進んだ。
川沿いの道で、右側に土手、左側に昔ながらの小ぢんまりとした民家が並ぶ。
「シナノはどこに行くの?」
彼女が場所を言ったらそれに合わせて、君みたいな若い子が夜歩きなんて危ないよ、送っていくから帰りなさいとかなんとか続けるつもりだった。
シナノは答える代わりに逆に訊いてきた。
「名前は?」
「は?」
ぼくがさらに訊き返すと、彼女はそれこそ不思議そうな顔をこちらに向けた。
「名前」
「ぼく? ええと。コウスケだけど」
「じゃあ、コウで」
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