45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 18:52:10.35 ID:yF05ZdXHo
「歩こうよ」
不意にシナノが言った。
「歩こう。ね?」
そして足を引きずって自分から歩きだす。
ぼくとセミはそんなシナノの背中を見て、それからもう一度視線を交わし、少しのためらいの後それに続いた。
黙々と歩き続けた。誰も何も言わなかった。
十分が経ち、三十分が経ち、一時間が経過しても、足音や風の音以外何も聞こえなかった。
道路はどこまでも続く。それでも夜は閉じている。
進めるには進めるが、どこまで行っても閉じ込められた感からは逃げだせない。
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