過去ログ - 両儀 式「私より強いやつに会いに行く」
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43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/24(火) 16:52:34.75 ID:8WLG3M3J0

式「まんまあの頃だな」

屋上を目指すエレベーター内で、式は一言つぶやいた。

三咲町という町が、どこまでしでかしてしまうのかはわからない。だが、式には何となくではあるが、この町がいわゆるトンデモであることは察していた。

夢であるか定かでないときに一度訪れ、元凶を討ち、それでも止まらなかった町。

その時に現れた。私の同類。

あの時のことはずっと気掛かりではあった。ただ確かめる気にもならなかったのは、所詮、夢にも等しい一夜のことだったからだ。

だが、町は再び式を迎えた。ここまで来ればお膳立てが過ぎている気がする。ついでと言ってはなんだが、全てが終わったら、この町を調べるつもりではある。

エレベーターはもうすぐ到着する。式は右手にナイフを握り込んだ。

チーーン

場違いな軽い音がなり、扉が開く。そこには、

白純「あァ?両儀じゃねえか?」

浅上「あれ?両儀…さんですよね?」

巫条『あなたは……あの時の……』

式「まったく、揃いも揃って。どういうことだよ」

彼らがなんなのかは考えない。ただそこにあることだけを確認し、式は彼らの死を視る。

式「さあ、かかってこいよ。お前たち、揃いも揃ってなんなのかは知らないけどさ。今ここにあっちゃいけないもんだろ?」

巫条霧絵はすでに自殺し、浅上藤乃は完治し元通りにあの町で生きていて、白純里緒は自らが殺した。

今ここに存在するのは空虚な伽藍の洞。そのもの自体が矛盾を孕む残留思念。俯瞰することも考察することも出来ない愚か者。

式「だったら――――」

そんなもの。私にとって壁でもなければ障害でもない。

式「殺さなくっちゃなあ!!」

式はそう言って駆け出した。


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