過去ログ - 海未「穂乃果、起きて下さい。穂乃果……」 -SS速報VIP

過去ログ - 海未「穂乃果、起きて下さい。穂乃果……」

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11: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 15:40:45.07 ID:l73E3YMRO
　三人で同じ高校を受験することは決まっているが、私とことりはともかく、穂乃果は数学がとにかく苦手だった。他の教科は合格ラインまで達しているものの、数学を克服しない限りかなり危ない。
　私とことりが自分達の受験勉強の合間に、穂乃果に数学を教えているのも三人で同じ高校へ通うためだ。お守りを三個買ってしまう程度には、私はまだ三人一緒でいたかった。

「もう……穂乃果、どうぞ。本当はもう少しあとで渡そうと思っていましたが…今のうちに渡しておきます」

以下略

12: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 18:39:40.33 ID:l73E3YMRO
　ことりが用意したクッキーをお茶請けに私が淹れた梅こんぶ茶を飲み終わると、部屋全体を心地良い静寂が包んだ。聞こえる音はしゅっ、しゅっ、という加湿器の音のみ。
　ことりと、穂乃果と、私。
　会話がなくとも、二人と一緒にいるだけで居心地がいい。もし一人でも欠けていれば、パズルのピースが一つ欠けているような気持ちの悪さを感じるだろう。私にとって二人はもはや体の一部のようなものだ。

「……受験が終われば、すぐに卒業式かぁ～。私泣いちゃうかも」

以下略

13: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 18:41:40.24 ID:l73E3YMRO
「海未ちゃんも泣くかな？　ことりちゃん」

「ふふ、ちょっと楽しみだね♪」

「なっ……！　人が泣くのを楽しみにしないで下さい！」

以下略

14: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 18:44:04.50 ID:l73E3YMRO
「えへへ、初対面の人は想像出来ないかもね」

「やめて下さいもう……そんなことより高校に入ったら何をするかについて話し合いませんか？」

　無理やりに会話の方向転換を図る。これ以上昔話に花を咲かせることにはいかない。

以下略

15: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 18:53:46.65 ID:l73E3YMRO
「あ～あ、私だけ何にも決まってないや」

　穂乃果が両腕を投げ出して床に寝そべった。

「何かないのですか？　高校に入ってからやりたいことは？」

以下略

16: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 18:57:05.67 ID:l73E3YMRO
「え？　何で何で？」

　穂乃果が起き上がり、頭に疑問符を浮かべてことりの方に身を乗り出した。

「それは……」

以下略

17: ◆wIZGFF1rzU[saga]
2013/12/26(木) 19:02:15.67 ID:l73E3YMRO
「行けるといいよね。3人で、一緒の高校に」

「きっと大丈夫ですよ。穂乃果はやる時はやりますから」

「わ、私だけじゃないでしょ！？　海未ちゃんとことりちゃんだって受かるって決まったわけじゃないんだよ！？」

以下略

18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/26(木) 19:53:06.05 ID:nZUeN2Qeo
乙
海未たそかわいい

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