過去ログ - シャルラッハロート「・・・お兄ちゃん?」
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◆1aLDLrIdDo
2013/12/25(水) 15:48:43.59 ID:kVEVAXak0
シャル「―――はあ、―――ふっ・・・う、―――はあ」
息が苦しい。
先程から吸っては吐いているモノがうっとおしくてしょうがない。
否、うっとおしいのは目に映る何もかもだった。
頭の中は火花が散っているように思考が纏まらない。
その陶磁器の様に透き通った肌のあちこちには煤や資材に激突した際に出来た擦り傷などで、実に痛ましい惨状となっていた。
が、そうであって尚深紅の瞳の輝きは力強く。
アクセルに対する・・・絶対なる殺意を湛えながら、彼を見詰める。
シャル「(どうして"私"の邪魔をする?)」
彼がどうして、何の目的でここに居るのかなど、今の彼女にとってはどうでもいい事だった。
現状の彼女にとって最も大切なことの一つは"命令の完遂"でありそれ以外は全て自身を阻む障害であり害悪だ。
シャル「(その為に何をすべきか?)」
そんな事は決まっている、邪魔者は消せば良い。
先程から目にちらついて離れない―――この男を。
だが奇しくも敵の武器も自身と同じ鎖であり、忌々しい事に自分よりもその扱いに長けているようだ。
ならば、どうするか。
シャル「―――、」
―――ニタアァッ!
と、散り散りになっていた思考を無理矢理一つに纏め、結論を出した彼女の表情が凄絶に歪んだ。
アクセル「―――!!(ゾクッ)」
突然口角を上げ顔を歪め始めた少女に、アクセルの背筋が総毛立ち、長い間修羅場を潜り抜けた彼の第六感が警鐘を鳴らす。
アクセル「(コイツ、何か―――!)」
仕掛けてくる。
そう察知したアクセルは再び鎖鎌を手に取り、周囲を警戒する。
少女のこの余裕、仲間を呼ぶのか自爆覚悟の特攻か。
アクセル「(どっちにしたってそう簡単にヤらせるかっつぅの・・・!!)」
獲物を構え、迎撃の態勢を取るアクセルの推論はしかし―――的を外した。
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