過去ログ - シャルラッハロート「・・・お兄ちゃん?」
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2: ◆1aLDLrIdDo[sage]
2013/12/25(水) 03:05:14.88 ID:kVEVAXak0
―――神奈川県某市にある廃工場跡に、彼女は居た。

「―――はあ、―――はあ、―――はあ」

既に空は茜色に差し掛かり、辺りには時を知らせる鴉の鳴き声すら聞こえぬ静謐。
その最中において響くのは、何者かの呼吸の音。
息苦しさか、はたまた具合悪さの為か、それとも・・・その両方か。
規則正しく、しかし荒く吐かれる息が、"彼女"の今の状態を如実に表していた。

「―――はあ、―――はあ、―――は・・・ふふふっ・・・」

時折何がおかしいのか、呼吸の合間に口の端から自嘲とも嘲笑ともつかないくぐもった笑いが漏れ出す。
その髪は燃えるように紅く、その瞳も深紅の宝石を髣髴とさせ―――しかしながら目線はここでは無いどこかを見詰めていた。

―――彼女の名は「シャルラッハロート」。
かつて、某大戦後に結成されたと言われる組織・・・通称"ドレクスラー機関"
その日本支部にその身を置き、彼等の実験の結果、彼女は通常の人間を遥かに超越した力を身につけたとされる。
しかし、同支部は先日それらと敵対する組織のエージェントによって壊滅の憂き目に合い、それに伴い拘束されていた彼女は救出され、
平穏な人生を送っている・・・筈であった。

だがある日、彼女は保護施設から行方不明となり、行く先々で自分と似た力を持つ少女達を襲っていた。
その目的は不明だが、少女達に襲い掛かった後、そこからシャルラッハロートは"精霊石"と呼ばれる宝玉を奪い去っており、その行動が何に繋がっているというのか皆目検討はつかない。


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