過去ログ - シャルラッハロート「・・・お兄ちゃん?」
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22: ◆1aLDLrIdDo
2013/12/26(木) 00:46:56.58 ID:u6Liznee0


敵に対する呪詛と共に、言霊を紡ぎ終えた彼女の周りが・・・否、廃工場における全ての空間が特殊な力場を形成し、景色が変わる。
同時に強大なエネルギーの流れがシャルラッハロートの背後で渦を巻き、一個の物体を形成する。

・・・その姿は、まるで。


アクセル「お、―――狼だあ!?」


ピンと直立した耳に、人掻きで人間など容易く磨り潰してしまうであろう太い爪とそれを携えた四足。
一目見ただけで肉食獣のソレと解る大顎は、内部に赤く輝いた鋭い牙を内包するソレは・・・シルエットこそアクセルが思わず口をついて出た動物であったが、
突如現れた事を除外しても、その出で立ちは異常な物であった。

まずその通常の狼と比べて遥かに巨大な躯に、それを形成するは柔らかい体毛ではなく、まるで刃物を思わせた鋭角な鉄器。

極めつけは身体の中心と周辺。

背中は上下にぱっくりと裂け、内部からは砲身と思しき円形状の筒が見え隠れしており。
周囲には先程まで彼女が使用していた武器―――鉄鎖―――とほぼ似たような形状のモノがこの巨獣を警護するかのように浮翌遊していた。

そしてその瞳―――呼び出した少女とこれまた同じ―――真っ赤な輝きを持ったそれが、眼前の獲物を隠そうともしない殺気で見据える。

不意に、その大顎が開かれ。


アクセル「―――っ、やっべ・・・!!」


喉奥から重低音めいた唸り声が吐き出され。


真紅の瞳と共に、全身がよりいっそう赤く輝いたのが―――始まりだった。




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