過去ログ - シャルラッハロート「・・・お兄ちゃん?」
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26: ◆1aLDLrIdDo
2013/12/26(木) 02:46:06.33 ID:u6Liznee0


アクセル「―――クソッタレ・・・!」


その悪態は彼の最後の言葉か。
己に迫る光球は酷くゆっくりと・・・しかし一瞬で着弾し―――アクセル・ロウの肉体は、爆炎に包まれた。
刹那、着弾の際に生み出された爆音と衝撃波は工場全体に伝播し、先刻とは比べ物にならない破壊を撒き散らした。

辛うじて残っていた窓硝子は全て砕け散り、天井は罅割れ破砕したコンクリートが階下へと降り注いだ・・・。



―――数刻の時を経て、再び静寂に包まれた廃工場・・・もとい、廃工場だった空間に立つは、真紅の髪の少女。



目的を果たしたからか、それとも彼女自身に使役する為のエネルギーが残っていないのか。
顎獣、バルドゥールは景色に溶け込むようにして既にその姿を消していた。


シャル「終わった・・・の・・・?ふ、ふふふ・・・」


惨状を作り出した己が所業を自覚せぬままに、少女は満足そうに微笑むと、勝利の余韻を味わうようにもう一度その肩を掻き抱いた・・・。

―――と、その時である。


「―――お壌ちゃん?勝った気になるのはまだ早いんでないかい?」

シャル「―――!!??」


幻聴ではない。
シャルラッハロートの耳に、確かに今倒した筈の敵の言葉が聞こえて来た。
何故、どうして?少女の脳裏に幾つもの疑問符が浮かぶが―――その答えを得る事は適わなかった。


シャル「―――え?」


惚けた様な声を上げる少女の視界一杯に広がる赤い色。
それが敵の・・・アクセルの頭部に巻かれていた"バンダナ"だと自覚す前に。


シャル「がっ―――!」


不意に、後頭部に強い衝撃を受けたシャルラッハロートの意識は一瞬で深い闇の底に沈んで行った。


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