50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/27(金) 20:26:44.07 ID:56G0pB+Q0
とある墓地
戒斗「クソッ…あの女…次あったらただてはおかん」
戒斗「…?歌か、誰かいるのか?」
戒斗は歌声の主に呼びかけた。
千早「申し訳ありません、人がいるとは思わなくて…」
みたところ17〜18だろう。歌声の主がやって来た。
戒斗「ここがどこだか分かるか?」
千早「わかるもなにも…ここは墓地です。貴方もお墓参りに来たのでは?」
戒斗「違う、俺は気がついたらここにいたんだ」
千早「ふふっ…」
戒斗「何がおかしい?」
千早「だって…貴方の話していること、まるで小説みたいで…」
少女に笑われる、戒斗にとっては結構な屈辱だ。
戒斗「黙れ…俺が嘘をついてるように見えるのか?」
千早「そうですね、今の態度から嘘をついてるように見えません」
戒斗は少女の目の前の墓を見つめて言った。ふと気になったのは、彼女が身内の誰かをなくしているかもしれない、ということだ。戒斗自身も、両親を亡くしているからだ。
戒斗「…すこし気になったんだが、その墓…誰の墓だ?」
千早「……私の、弟です」
戒斗「弟…?」
千早「はい、私が7歳の時に…事故で」
戒斗「そうか…」
血の繋がった人間を亡くすことの辛さを、戒斗はよく知っている。それが、病気などではなく、事故。他者によって、その命を奪われたのだ。
同情するしかなかった。
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