過去ログ - 【咲安価】莉子「私と十五の『勝負』」【ほのぼのスレ】
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15: ◆tetWnihkA6[saga]
2013/12/25(水) 20:54:22.70 ID:voZd6k3o0


―放課後―


莉子「(昨日のことを考えている内に、気づけば放課後になっちゃった……)」

莉子「(一晩寝たら逆に冷静になったんだけど……やっぱり思えば滅茶苦茶だったよね、神様とかあっさり登場するし)」

莉子「(でも、あれが現実の出来事なら凄いなぁ。オール1の私の才能を引き伸ばすチャンスが来るってことだし……)」


教師が退室してから騒がしくなった教室で荷物を整理しながら、莉子はそんなことを思った。

何だか昨日にしても今日にしても信じているのか信じていないのかはっきりしないが、彼女は大体いっつもこんな感じである。神様なんて頭から信じるのは流石にちょっと……という時期なのである。多感なのである。ポエムとか好きだし。


莉子「(……とか何とか考えながらも、一応『勝負』の内容は考えてきちゃった。それぞれの能力にちゃんと対応してた方がいいんだよね……)」


このどっちつかずな曖昧さが魅力なのかどうかは知らないが、とにかく彼女はちゃんと用意だけはしてきていた。

後は勝負相手を探すだけだが……。


莉子「(とはいっても私、この高校では一応麻雀強い設定だし……ていうか正直事実だと思いたいんだけど……かといって先輩を巻き込むのもなんだし、相手は一人しかいないんだよね……)」


莉子がそう思ったその瞬間、彼女の肩をとんとんと叩く者がいた。


友香「莉子ちゃん莉子ちゃん、一緒に部室行くでー」

莉子「(一人しか、いないんだよねー……)」ギラリンッ


莉子の何を考えているかよー分からん瞳が、怪しくぎらりと輝いた。

そう。友香とは『麻雀の実力』では劣っている事が昨日激白されてしまったが、しかし数ヶ月の付き合いで他の能力は然程変わらないことを莉子は知っていたのだ。


莉子「(ふふふふ……チャンスだよね、これって。折角『勝負』も数分で終わるものを考えてきたわけだしー……)」ニヤリ

友香「?? どうしたのでー?」

莉子「ううん、何でもないよ。それよりもさ、友香ちゃん。ちょっと部室行く前に……」

友香「行く前にー?」


莉子はそこでちょっとどきどきしながら――流石に口に出すのは恥ずかしいし緊張した――こう言った。


莉子「――ちょっと、『勝負』していかない?」





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