過去ログ - 【咲安価】莉子「私と十五の『勝負』」【ほのぼのスレ】
1- 20
9: ◆tetWnihkA6[saga]
2013/12/25(水) 20:35:23.34 ID:voZd6k3o0


神「とはいえ君が際限なく強くなっては困る。とりあえずの目標を決めさせてもらおう……」

莉子「目標?」

神「そうだ。君が強くなって、『高鴨 穏乃に勝てる』ようになれば一旦打ち切りとしよう」

莉子「た、高鴨さんと勝負!? そ、そんなの、私あの人とそもそも試合の時にしか会った事ないし、学校の住所知らないし……」

神「……勝ちたくないのか」

莉子「えっ」


神様はそこで、顔をずいっと莉子の方へ近づけた。


神「いいか。このまま何もせずいれば、君も含めた周りの人間は全員君が一生高鴨 穏乃に負け続けた記憶を持ち続ける。その記憶が残り続けるということはつまり、君は一生彼女より格下なのだ」

莉子「格下なのは、事実じゃないですか……」

神「違う。君が負けたのは、あくまでも麻雀の腕でだけだ。他なら勝てる可能性があったかもしれない」

莉子「で、でも、私他に才能がないんでしょう?」

神「だからくれてやると言ったのだ……いや、厳密には君が何を伸ばしたいかを決めるんだ」

莉子「私が……」

神「……とはいえまぁ、私はこの力を与えるだけ与えたのだ。後は君が自由にするのが一番いいだろう。じゃあ」スゥ

莉子「えっ!? じゃ、じゃあって……」


それだけ言い残すと、神様っぽい人はどこかへすーっと消えた。

まさに夢のような、数分間の出来事であった。


莉子「……」ムニッ

莉子「夢じゃない……」ムニーッ


自分の頬をつねりそれが夢ではないと確認した莉子は、自分がどうすべきかを考えた。

目の前には、まだ赤点取った成績表の如く1が並んだ自分のステータスが書かれた紙が残っていた。


莉子「高鴨さんに、勝ちたい……何でもいいから勝ちたい……でも、どうせ何でも勝てないし……そもそも会えないし……」


あの時の敗北の記憶を思い出し、ネガティブオーラが彼女の体を支配しかけたその時――。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
183Res/152.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice