15: ◆8101018AdQ[sage]
2013/12/30(月) 20:51:02.44 ID:cNo4lixQo
「分かってた!いいの!私が一方的に言いたかっただけなの」
顔をあげて、いつもの笑顔を私に向けます。
ことりの気遣いが痛々しくて、さらにその原因が私にあるだけに、なんだかいたたまれなくなって。
笑顔を保ち続けていることりでしたが、やがてその目から涙がこぼれて。
「あ、あれ?ぐすっ……いや、これは違うの!」
必死に涙を制服の袖でぬぐう姿が、とても健気に思えて。
思わず体が勝手に動いてことりを抱きしめていました。
「ことり……本当にごめんなさい。でも、聴いてください。私は、ことりが嫌いなわけじゃないんです。お恥ずかしい話ですが、私は今まで恋愛なんてほとんど意識したことがありませんでした」
「うん……」
「それなのに、私がここで中途半端な答えを返しては、ことりに申し訳ないと思うんです。……今は、ことりの気持ちに対してこういう形をとらせてください」
「……それって、もしかしたらこれから好きになるかもしれないってこと?」
顔をうつむかせたままことりが呟きます。
「それは……そういうこともあるかもしれません」
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