11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/28(土) 22:54:39.47 ID:FDEG8sET0
彼女が転校してきてから一ヶ月
諦めないことがいいことなのか、功を奏したようで
彼女と普通に会話できるところまでいくことができた
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2013/12/28(土) 22:56:56.45 ID:FDEG8sET0
それに、彼女はあまり出席率はいいほうではなかった
病気がちというわけではないようだが、なにか外せない用事があるとのこと
そんな日は、俺が取ったノートを貸したりもした
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2013/12/28(土) 22:59:02.34 ID:FDEG8sET0
「佐久間って前に読者モデルやってたんだよな?」
まゆ「えぇ、そうですよぉ」
「上手くいってたんだろ?」
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2013/12/28(土) 23:01:09.64 ID:FDEG8sET0
まゆ「誰かのために、するべきことが見つかったというか…」
「へぇ……誰かのために、ねぇ…」
「それってさ…」
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2013/12/28(土) 23:02:46.06 ID:FDEG8sET0
彼女と知り合う上で、わからないことも増えた
以前よりは確実に仲良くなっている。大抵のことは知っている…はず
なのに、一定のところまでくると急に彼女のことがわからなくなる
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2013/12/28(土) 23:05:52.61 ID:FDEG8sET0
よくよく考えれば、少し仲良くなれば誰でも知り得るようなことしか知らないじゃないか
会話はたしかに増えたが、どれもほんとに当たり障りのない日常会話だけ
あまり彼女に入れ込んでいることを周囲に知られたくないという俺のプライドが
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2013/12/28(土) 23:07:53.59 ID:FDEG8sET0
彼女が転校してきてから数ヶ月、彼女はすっかりクラスの一員として溶け込んでいた
他のクラスでも、名前を知らない人はいないほど
俺はというと、未だに晴れない気持ちを抱いたまま過ごしていた
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/28(土) 23:09:55.28 ID:FDEG8sET0
だけど、諦めようとする気持ちよりも、もっと大きなものがあった
それが、俺をここまで突き動かしていたのかもしれない
恋愛が上手な人は、俺よりももっと近づけていたんだろうか
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2013/12/28(土) 23:12:14.48 ID:FDEG8sET0
放課後、人がまばらになった教室で彼女は教科書をまとめていた
この機を待っていたのかもしれない
彼女のもとへと足を向ける
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2013/12/28(土) 23:14:18.90 ID:FDEG8sET0
「そういや、佐久間って部活入ってないみたいだけど、学校が終わったらなにしてるんだ?」
まゆ「え…えーっと……」
しまった、心の中でそう思った
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/28(土) 23:16:45.78 ID:FDEG8sET0
ドキリと心臓がはねる
時間が止まったような気がした
俺に秘密を打ち明けようとしているのである
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