7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/29(日) 22:28:57.17 ID:YhnWZ6vZ0
「何か、手掛かりがあればいいけど」
行く当てなんて、最初から此処しかない。始まりはこの廃墟。
何とも薄っぺらい記憶。僕の記憶の始まりは、此処だ。
恐らく教会だろう。大きな杯を両手で持つ女性の像、そして十字架。
穴だらけの天井からは、雨がさあさあと降り注いでいる。
「取り敢えず、降る前に着いて良かった」
知識はあるけど、何をしたのか、どう生きていたのか、それが分からない。
「僕は、どう見ても強者じゃないな」
街に出る前に教会を探索。
その際に砕けた硝子に映った自分を見た。年齢は十代後半か、二十代前半。
童顔で、頼りなさそうで、気弱そうで華奢。強者だの何だの聞いた後では、更に弱々しく見える。
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