過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)3
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◆A0cfz0tVgA
[saga sage]
2015/04/13(月) 00:01:42.42 ID:GlAnhZZc0
パチュリー(……血?)
レミリアの服に血が付いている。
ただし、『切り傷から滲み出た』などという生半可なものではない。
頭からペンキを被ったかのように、全身の衣服が真紅に染まっていた。
スカートの縁から衣服が吸いきれなかった血液がぽたぽたと滴り、足下の公園灯を紅で濡らしている。
そして電灯の光が血液を透過することで、地面をもそれと同じ色に彩っていた。
『血塗られた悪魔(スカーレットデビル)』。
パチュリーの目に移る一枚絵の光景は、そう表題を付けるのに相応しい。
パチュリー「――――」
レミリアの凄惨な姿にパチュリーは言葉を失う。
全身が血濡れの人間を見て、何も思わない方がおかしい。
あの血が出血によるものならば、レミリアは間違いなく出血多量で命の危機に瀕しているはずだ。
しかし、当の人には疲労や動揺と言った様子は微塵も見受けられない。
まるでそうなることを知っていたかのような。そして、そうなることに慣れきっているような。
彼女の落ち着き様は静穏を通り越して不気味ですらある。
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