過去ログ - モバP「Happy New Year, Happy Birthday」
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17: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:02:56.24 ID:EfrQsPtno
 彼女がトップアイドルになれますように。きっと、そうなるだろう確信を持った願いではあるが、幸運な彼女に神のご加護とやらが付けば鬼に金棒だ。

 普段から神様の存在を信じてない俺が願うのは、都合がいいことかもしれないが、それでも願う。ついでに、彼女がトップに立つまで俺の理性が持つことも願っておく。

 彼女は俺の好意に気づいているだろう。その上で、好意をぶつけてくれている、と信じているし、信じたい。だからこそ、その好意に甘んじるわけにはいけない。
以下略



18: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:03:23.01 ID:EfrQsPtno
「何をお願いしてたんですか、Pさん?」

『ん? まあ、茄子さんがトップアイドルになれますように、かな』

「それだけ、ですか?」
以下略



19: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:03:51.38 ID:EfrQsPtno
「えっとですね」

 少し彼女は恥ずかしそうにすると、ちょっと小声で、

「……いつか、Pさんと一緒になれますように、です♪」
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20: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:04:28.22 ID:EfrQsPtno
『……ああ、そうだ。すっかり忘れてた、茄子さん』

 彼女の可愛さにすっかり虜になって、今日のもう一つの目的を忘れるところだった。茄子さんは、少し首を傾げて頭に疑問符を浮かべていた。

『今日は、初詣のためだけじゃないんだ』
以下略



21: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:05:30.34 ID:EfrQsPtno
 茄子さんはすぐに理解できなかったようだが、次の瞬間には満面の笑顔になる。そして、

「Pさんっ、嬉しいですっ♪」

 と、抱きついてくる。ああ、もう。勘弁してくれ、俺の理性が持たないから。そう思いつつも、思わず抱きとめ、そして抱き返してしまう。
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22: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:05:56.61 ID:EfrQsPtno
「うふふ、ありがとうございます、Pさん♪ 開けても大丈夫ですか?」

『ああ、大丈夫だ』

 彼女は丁寧に包み紙を開けると、中からは質素でシンプルな箱が出てくる。その蓋を開けると――。
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23: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:06:32.24 ID:EfrQsPtno
『構わないが、いいのか?』

「Pさんがいいんですっ」

 彼女は、俺の手にネックレスを渡してくると、髪をかきあげる。少し上気した、白い肌のすらっとした首が、ちらりと見える。思わず、胸が弾む。
以下略



24: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:07:31.87 ID:EfrQsPtno
「Pさん?」

『……え、あ、ああ。すまん、ちょっと見惚れていた』

「も、もう……。お上手なんですからっ」
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25: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:07:58.25 ID:EfrQsPtno
「実は、もうおせち、作ってあるんです。……あの、だから、寄って行きませんか?」

 一瞬、言葉の意味が理解できなかったが、すぐそれを咀嚼すると、ぼっと頭の中が沸騰しそうになる。

 まあ、冷静沈着が俺の売りと思ってはいたが、なかなか彼女の前ではそうはいかないようだ。
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26: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:08:37.02 ID:EfrQsPtno
『じゃあ、行こう』

 俺は、ちょっとした仕返し半分、願望半分で彼女の前に手を差し出す。それを見た茄子さんは、大好きなお菓子を貰った子供のように顔を輝かさせると、

「はいっ♪」
以下略



27: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/01(水) 18:09:03.83 ID:EfrQsPtno
「えへへ、また一緒ですね」

『ああ、びっくりするほど、ぴったりだ』

「もちろんですよっ♪ だって私とPさんですからっ」
以下略



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