46: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/09(木) 04:22:33.04 ID:lzpX9+avo
「普通の人に戻ってからの生活。どう?」
「ああ」
「さほど良くない?」
「分からない」
「夢を見たりは?」
「なんの夢?」
「海の」
ぞっとする声だった。
だがなぜぞっとしたのか、わたしには分からなかった。
わたしが答える前に、彼女は「わたしさ」と話を始める。
「足りない、って思うのよね」
「なにが?」
尋ねたものの、本当はその必要はなかった。
尋ねずとも、なにが足りないのかなんてこと、分かっていた。
「だからかな。わたしは、夢を見るの」
これ以上、彼女にわたしがなにかを質問する意味はないと思った。
わたしが彼女になにかを言う必要はない。
彼女は話を続けた。
54Res/21.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。