4:箪笥にGon
2014/01/05(日) 02:53:13.49 ID:bzTsf4Z60
☆
???「朝よー起きなさい」
...だれか懐かしい声がする。
しかし、それが誰なのかを思い出すことは出来ない。
朝日が、カーテンを透過して朝であることを告げている。
しかし起き上がることは出来ず、不意に
意識が遠くなっていく
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また、この夢である。最近よく見るから起きている時も鮮明に思い起こすことができる。
男「また、この夢...か。」
季節は冬。相変わらずに寒い。
男「にしても寒いな...。」
ブルっと身じろぎをすると寝起きの頭に
冷気が浸透し、眠気が削り取られていく。この削り取られて行く瞬間を味わえる冬は、ひそかに楽しみでもあるのだ。
もっとも寒さには苦手で、外出するにはかなりの枚数の重ね着を施さないといけないのだが...。
男母「男ー!幼馴染ちゃんきてるわよー!」
時計を見ると7:50を回ったところ。いつも通りの時間だ。幼馴染は何を思ったか物心着いた時から毎日俺を迎えに来る。
斜向かいの家で近いということもあるかもしれないが、俺はもちろん幼馴染も高校生である。異性を意識するのはやはり抗いようのないもので次第に同年代の異性に話しかけるのでさえ恥ずかしくなり俺たちの距離も遠くなるはずだったが、なぜか俺らはそんなこと関係ないと言わんばかりに普通に接している
幼馴染「男おはよー。今朝も寒いねぇ」
男「そうだな。寒さには敵わんな」
幼馴染「またおじいちゃんみたいなこといってるー」
男「年寄り臭くてすみませんでしたね」
幼馴染「そんなことないよー。私はおじいちゃん好きだし」
男「随分的外れなフォローありがとな」
幼馴染「むぅ...。バカにしてるー」
男「バカにはしてないよ。ただいつも通りだなって思ってるだけ」
幼馴染「それってバカにしてるのと同じじゃんかー!」
男「それって自分はバカだって言ってるのか?」
幼馴染「う...そういう意味じゃなくて!」
こうやって軽いおちゃらけ会話を交わせる程度には、仲のいいつもりだ。
クラスメイトにはなぜかカップル扱いしてくるが、訂正するのもバカらしくなったから今では放置。そのためかますますひどくなった気がするのはきっと気のせいだろう。
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