過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争 02」
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32: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:34:59.84 ID:NVDGXRYwo

 冗談やぁ、と言い訳がましく手を振りながら、どこからか手帳を取り出す。

「ええと。ほんなら話すなぁ」
「ん」

 味噌汁を啜りながら、ナース服の話に耳を傾ける。

「さっき園城寺さんが言ってた電話は後で確かめるとして。その、清水谷さん以外のお見舞いに来たメンバーなんやけどな」
「インハイのメンバーだっけ」
「正解やぁ。ええと、江口さんと船久保さんと……まぁ、要はインハイで一緒のチームだった人達やんな」
「清水谷竜華と一緒に来たわけではない、と」
「せやね。誰も清水谷さんには会わなかったって言っとる」
「その中に犯行が可能なのは?」
「全員やね」

 そいつはまぁ、なんとも。
 面倒だな。

「まぁ、体が丈夫やない園城寺さん以外やったら、皆走って現場まで十分やからなぁ」
「確かに」

 三人が園城寺怜を見舞った後、別々に行動したせいでアリバイはない。

「江口さんと船久保さんは揃って学校に部活、二条さんは風邪気味だったからそのまま自分も診察を受けるために病院に残ったそうなんや」
「……ん。だったら二人は一緒にいたことにならないか?」
「でも、病院を出たところで、江口さんがトイレに行くって戻ったそうなんや」
「あぁ……」

 つまりそこで二人は一時的に別行動をしてたわけか。
 それなら三人誰にでも犯行を行うチャンスがある。

「もう一度時系列を整理しようか。三人が園城寺怜を見舞った後、清水谷竜華が園城寺怜に電話をし、そして清水谷竜華が死体で発見された」
「そうやね」
「そしてその電話は四人が揃って聞いている」
「うん。ちゃんと電話越しに清水谷さんの声がしたって三人が言っとる」
「……」
「もこちゃん?」

 リボンをくゆらせる。

「なんで清水谷竜華は、三人とは別だったんだ?」




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