過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争 02」
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36: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:37:11.90 ID:NVDGXRYwo

 そのままナース服に話してもらおうと思ったけれど、自分では事件のことが分からないと一点張りで、半ば強引に電話を渡されてしまった。
 あまり電話は好きではないのだけれど……。

 それに、相手からすれば、私は会った事のない人間だ。
 そんな人間が事件についてかぎまわっているとなったら、余計な警戒をされてしまうのではないかとも思う。
 得られるべき証言が得られなくなってしまう可能性は避けたいのだけれど。

「もしもし」
「んーと。どちらさん?」

 思いきり怪訝な声で対応される。
 先行きが思いやられるな……。

「あぁ、いきなり失礼。清水谷竜華の事件でちょっと気になることがあって」
「先輩の?」

 それから少し沈黙があって、再び電話口から返事が返ってくる。
 切られてしまったのかとも思ったけれど、そうではないらしい。

「……すいません。ちょっと場所を移動してました」
「あぁ、どうも」
「いえ。うちとしても、おおっぴらに部室で出来る話やないですしね」

 それはそうだ。

「そんで、確か荒川さんからかかってきたはずなんですけど、お知り合いで?」
「え、あぁ、まぁ」

 荒川っていうのかこいつ。
 正直名前忘れてた。

「……本当にお知り合いですか?」
「ほんとだよ。荒川……、そう、荒川憩だろ」

 やっと思い出した。
 それに、知り合いなのは事実だ。嘘は言っていない。
 友人かと聞かれたら、ちょっと返答に窮したけれど。

「むぅ……」

 じとっとナース──荒川さん、が抗議の目線を向けてくるがスルーする。




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