69: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 20:57:29.39 ID:iD2CnNoCo
僧侶「やつの顔は……忘れもしない」
僧侶「文字通り真っ青な肌に、ひどい乱杭歯、暗闇そのもののような目……」
70: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 20:57:55.42 ID:iD2CnNoCo
僧侶「一瞬、怯んでしまった」
僧侶「はっと気が付いた次の瞬間には、私たちと同じように凍りついていた戦士の首が、宙を舞っていた」
71: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 20:58:21.76 ID:iD2CnNoCo
僧侶「ともかく、奇跡的にやつから逃げられた私たちは、まともな意識を取り戻すまでに一週間はかかった」
僧侶「やつの放つ暗黒という感情と、飛んだ戦士の首が延々と頭の中を巡っているんだ」
72: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 20:58:56.88 ID:iD2CnNoCo
魔法使い「力が足りないことは嫌でも分かってた。だからボクたちは力と知識を蓄えることにしたんだ」
魔法使い「でも、いくら情報を集めてもあいつのだけは耳に入ってこなかった。かすりもしないんだ」
73: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 20:59:23.28 ID:iD2CnNoCo
僧侶「地図に載っているところもそうでないところも、幾つかは完全に消え去っていたよ」
僧侶「たまに、消し炭があるくらいだった」
74: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 20:59:50.70 ID:iD2CnNoCo
魔法使い「ボクたちは彼の気を落ち着けて話を聞こうとしたけど、ダメだった」
魔法使い「思い出してしまったのかもしれない」
75: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 21:00:17.12 ID:iD2CnNoCo
僧侶「そろそろ魔界に入ってもいい頃合だろうと踏んで、装備を整えたりと準備をしていたんだ」
盗賊「そうか……」
76: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 21:00:43.09 ID:iD2CnNoCo
僧侶「勇者……。あなたは人々を守るために戦っているのだろう。だが私たちを衝き動かしているのは憎しみだ」
勇者「……っ!」グッ
77: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 21:01:09.08 ID:iD2CnNoCo
勇者「そんな……!」
盗賊「……勇者。諦めろ」ポン
78: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 21:01:35.04 ID:iD2CnNoCo
盗賊「落ち着いたら座ってくれ。俺だって見過ごせない。だけど、しょうがないことなんだ」
勇者「ああ……。ごめん。僧侶さんと魔法使いさんも、すまなかった」トサッ
79: ◆SI.G.Owte.[saga]
2014/01/13(月) 21:02:01.19 ID:iD2CnNoCo
魔法使い「頑張ってね?」
盗賊「それができりゃ世話ないよ」ハァ
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