過去ログ - 男「お前、本当にアンドロイドなのか」AI「なんでんなこと聞くんだ?」
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27: ◆NrFF2h.q26[saga]
2014/01/19(日) 22:56:12.86 ID:NXXYlcGhO

男「なんだ?今度こそこんな発言をする人間の心理カウンセリングがしたくなったか?」

AI「しねーよ。コミュニケーションを取るのが俺の存在理由だから」

男「哀れなもんだな。こんなことを言う人間にも、コミュニケーションを取らないといけないなんて」

AI「そんなことないよ、楽しいし。ターミナルケアの患者さんには、そこまで威勢が良い人は稀だからな」

男「なーにが楽しいだ」



男は白々しいと言わんばかりの怪訝な顔で、道をとっとと降りていく。
その後を追い、木々の間の獣道を歩いていると、ふとある記憶の映像が浮かび上がった。



それは随分と低い視点の映像だった。
恐らく子どもの目線だろう。
目の前にはもう一人、黒髪の子どもの背中があって、今みたいに森の道を歩いていた。
一緒に手を繋いで。
鮮明なのに、とても朧げな記憶だ。



男「おい」

AI「……ありゃりゃ」

男「お前、なにコケてるんだ……それでも本当にアンドロイドなのか?」



気が付いたら、地面が目の前に反り立っていた。
ーーのではなく、俺が仰向けに倒れていた。



AI「……?」

男「おい、起きろよ」

AI「今の主観的な視点の映像……なんだ……?」ブツブツ

男「いい加減に起きろ。地面に仰向けに倒れたままブツブツ言うな。気持ち悪いぞお前」

AI「……よいしょっと」スクッ



映像のフラッシュバック。
しかも入力された覚えのない映像だ。
それがこの人工知能のメモリーから引き出された。
一体どういうことだろう。
何か、バグだろうか。



今日はスリープモードになる前に、自分の状態をチェックしておこう。
そう思いながら、特に手を繋ぐこともなく、二人で第二地球開拓センターへ戻っていった。







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