過去ログ - 男「お前、本当にアンドロイドなのか」AI「なんでんなこと聞くんだ?」
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7: ◆NrFF2h.q26[saga]
2014/01/14(火) 00:54:33.29 ID:Zuv1fPCXO

〜AI起動二日目〜



最悪だ。
先日の火星への定期連絡で、ハゲ上司が《特別なコミュニケーション用》アンドロイドを支給するというから、もしやあの夢のセクサロイドのことではないかと本当に楽しみにしていたのに。


ハゲ上司は唯一俺の性癖を知っている人間だ。
別に仲が良いワケじゃない。
前に研究室で一緒に研究していた時、休憩時間にこっそりそういう動画を見ていたら、いつの間にかハゲ上司がそんな俺を見てしまっていただけだ。
それ以来ハゲが微妙に距離を置きだして、ちょっと目が合っただけで若干引きつった顔をするのが心から腹ただしい。
お前は対象外だ、安心しろハゲ、と何度言ってやろうと思ったことか。


いや、そんなことはどうでもいい。
とにかく、事情を知るハゲ上司だからこそ、俺に男のアンドロイドを手配してくれたのだ。
しかも顔のサンプルも見せてくれて、好みのモノを選ぶことが出来た。
そこは本当に感謝している。
唯一のミスは、性格は知的で落ち着いている方がいいと言ったのに、むしろ真逆のタイプを寄越してきたことだ。


アイツ、俺が若いのに一大プロジェクトの最前線を任されているのが気に入らないから、こんな地味な、しかし確実な嫌がらせをしてくるのだ。
何より明らかにセクサロイドが支給されると取れる言い方をしてきたのはたちが悪い。
セクサロイドは、男なら誰だって夢見てしまうものだ。



AI「腹減った〜」



あのAIがそんな声を上げながら、この政府機関第二地球開拓センターのキッチンにやってきた。
アンドロイドは33xx年現在、様々な場所で活躍している。
店や会社の受付だとか、物の運送だとか、建築作業とか、簡単な接客や力仕事は軒並みアンドロイドがやっている。
でも人間の仕事が無くなるような事態にはならなかった。
アンドロイドは決められたコトしか行えないからだ。
アンドロイドに仕事を取られた人間も、その分アンドロイドの管理や修理などへ流れていった。



あのAIは本当に人間のような態度だが、自分が人間とコミュニケーションを取るためにそんな態度を取っているだけだ。
なぜこんなヤツと自分がコミュニケーションを取らなければならないのか?なんて疑問が、あのAIの思考に出てくることは永遠に無い。





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