過去ログ - 【咲だ】絹恵「サッカーバトルや！」洋榎「イナイレのやな」【安価だ】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲だ】絹恵「サッカーバトルや！」洋榎「イナイレのやな」【安価だ】

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874: ◆y1N9qpFpt6[saga]
2014/01/31(金) 00:18:15.24 ID:x40eQi2X0

数時間前に止められなかったシュートを、どうして今止められようか。

洋榎の心中を、真っ黒な何かが満たしていく。眼前が段々と暗くなり、やがてその視界には凶暴な焔の塊と対峙する煌一人を映すのみとなった。

洋榎「(これで、これで終わりなんか……？あの男の言ったとおり、『化身アームド』には一生勝てへんのか？そんなん、そんなん――)」

煌「――嫌です！！」

洋榎「えっ」

洋榎の視界の淀みが消え、煌の姿がより鮮明に見えた。

そして見た。一人で敗北という恐ろしい魔物に立ち向かう彼女の目が、まだ輝きを宿しているところを。

煌「先程の洋榎さんの言葉、すばらでした……。私は、自分の知らなかったことをまた一つ学んだ気がします……私は！！」

煌「私は確かに、お金もあまり無いのにわざわざこの学校にまで入学させてくれた両親に恩返しがしたい……けど！！」

煌「それよりも、今このシュートを自分で止める方が大事なんだぁぁぁぁ――ッッ！！！」

煌「……『魔王　・　ザ　・　ハンドォォォ』――！！」

紫の魔王が猛り狂い、太陽と激突する。

その吠え声も、その怒りのような表情も。まるで煌の、「負けられない」という意思が反映されいるかのようだった。

煌「う、お、お、お、お、お――――！！！」

ロボ２「な、何をしてるロボ！？アンタついさっきこれを止めれず負けて――」

煌「だ、か、ら、何、だぁぁぁ―――！！」

叫ぶような声をあげて、ボールを止める煌が一歩前へと踏み出す。

それと同時に、背後にいる魔王が一層叫び声を大きくし――そして。

煌「せりゃああああああああッ！！！」

――ボールを、両手のひらで強く握り締めた。

煌は――『アトミックフレア』を止めた。

煌「……やった。やりましたー！！自分のことですが、これはまさに、まさに――すばらですー！！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

ロボ２「な、ななななな何が起こってるロボ！？まさか『化身アームド』のシュートが止められるなんて……うおっ！」ｶﾞｸﾝ

先程『アトミックフレア』を撃ったロボットは、そこで自らのボディの不調に気づいた。

何故か、発動したばかりの『化身アームド』が跡形も無く消え去っているのである。

博士「！！これは……まさか！！」

ロボ２「は、博士ー！どうなっちゃってるロボー！？」

洋榎「……何か知らんけど、チャンスみたいやな……おい、花田！」

煌「はいッ！」ﾌﾞﾝｯ

チームロボッツの動揺とは対照的に、洋榎達の目は輝いていた。

煌の努力に応えない訳にはいかない。ここから反撃の狼煙を上げるのだ――！

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