21: ◆eyH5F3DPSk
2014/01/14(火) 21:52:54.11 ID:BnZpgpRg0
「それで私は気付いたら倒れてた。ボールを取りに行った男の子が少し遠くで転んで泣いてた」
その辺の記憶が曖昧なのよねー、なんておどけて付け足した彼女は痛々しかった。
そして彼女が立ち上がるところを見たことがない私の目は、彼女の怪我をした部分をはっきり捕えていた。
「背中、打っちゃって」
ベッドに腰掛け背中をさすり、私にわかりやすく教えてくれる。
私にはわからなかった。
助けるために自分が痛みを被る。
それは頭でわかっていても、実際に体験するのとでは大きな違いがある。
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