過去ログ - 川島瑞樹「今はまだ『川島さん』で我慢してあげる」
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17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/15(水) 01:31:10.98 ID:54l9mAuh0
「前々から言おう言おうとは思ってたんですけど、川島さんはほんと、そのままで良いんですよ。無理にキャラ作りしなくたって、普段の落ち着いた大人の女性の雰囲気で十分魅力的ですから」
「えぇ? こんなところで急に何を言うの?」
「こんな場ですから言っちゃいます。川島さんの中のアイドル像を否定するつもりはありませんし、ファンにも結構受けてるってのも事実ですけど」

それで出てきたのがこの話題である。俺も相当酒が回っているのかもしれない。本来、素面でいつかしようと思っていた話をこんな大衆酒場で、それもちひろさんにしがみ付かれながらする事になるとは夢にも思わなかった。
が、一度前に出てしまった以上、もう後退はできない。そう腹を括って、俺は真面目な顔を作って川島さんに相対する。

「ただ、そうじゃない川島さんにもファンがいるってことだけでも覚えておいてください」
「もう、相変わらずね。スカウトされた時のこと、思い出すわ」
「ほんと、P君はアイドルを口説くのがお上手ですよねぇ」

俺としては、かなり真面目に言ったつもりなのだが、二人の反応は、何というか微妙だった。

「口説いてはいませんよ。思ったまま、本当の事を言ってるだけです」
「それがもうね」

はぁ、と露骨に溜息を吐いた川島さんが、残っていた梅酒を飲み干す。

「何人かのアイドルが本気になっちゃってるって、気付いてないわけじゃないでしょ?」

そしてグラスをテーブルに音を立てて置きながら、じっと俺の目を見据える。

「まぁ、多少は」

その目を、真正面から受け止めるのはなかなか気力が要った。が、そこで目を逸らしてしまっては俺は本格的にダメな人間になってしまうので、不退転の覚悟を持ってそれを受け止める。

「……ねぇ、私もこんな場だから聞きたい事があるのだけど、一つだけ良い?」

川島さんと俺のにらめっこはしばらく続いたが、先に折れたのは川島さんだった。



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