過去ログ - フィアンマ『安価で人生をやり直したい』
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121: ◆oaboKSAYMBw5[saga]
2014/01/19(日) 00:30:11.62 ID:NDsMlddt0
>>118 ×体に依存 ○魂に依存】


『だが、そこまでしてはいけない理由もない』
「…、…」

シルビアには、フィアンマが何と言ったのか一瞬わからなかった。
理由なんて、きっと無いのだろうけれど。
策略や恩を売ろうなんて発想も無いだろう。

目を覚まさない男―――オッレルスと、理由は同じなのかもしれない。

放っておけないから救う。
そういうものなのだろうか。

実際には、シルビアが思う程、フィアンマはお人好しではない。
だからといって、極悪人でもなかった。彼は彼なりに考えてものを言っている。

『今すぐ…いや、少し経って、俺様の未練が見当たらなければ』

そう前置きをして、頷かせやすくした上で。

『やっても構わんぞ』
「……お人好しばっかりか」
『そういう訳ではない。………それに』

眩しい日差しを見やり。
フィアンマは、少し息を吸い込んだ。

『―――――人生をやり直したい』

未練はない。
死んだことは受け入れている。
その上で自分の人生を客観的に考えてみた。

誰かの笑顔を作ったことのない人生だった。
誰かを救ったことなどない人生だった。

『ただ、それだけだよ。突き詰めれば、俺様の為だ』

そう、ただの自己満足に過ぎない。
シルビアを哀れんでの自己犠牲でも、男を哀れんでの自己犠牲でもないのだから。

「……なら、お願いする。……もし、未練がみつからなかったら…コイツを、助けて」
『わかった』




病室にシルビアを残し、フィアンマは病院から出た。
とりあえず、未練があるかどうかの確認程度はしたいところだ。

『………恐らく失敗するだろうしな』

ぽん、と肩を叩かれた。
後ろからだ。自分に触れられる人がいるとは驚きだった。

『……誰だ』
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