過去ログ - フィアンマ『安価で人生をやり直したい』
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134: ◆oaboKSAYMBw5[saga]
2014/01/19(日) 00:58:08.96 ID:NDsMlddt0

「実を言うと、英国の第三王女と交際する運びとなったのである」
『ほう』
「……詫びを入れるべきだと考えた次第である」
『せめて今の騒動が終わってから辞めてくれ』
「善処はする」

なるほど、だから話しかけてきたのか、とフィアンマは頷く。
しかし、そう立て続けに不幸(?)があるとローマ正教が揺らぐ。
微妙な心痛に言葉を返すフィアンマに背を向け。
後方のアックアは、ぽつりと呟くように言った。

「もしも貴様がその身のまま、大聖堂に居たとして。
 …誰も責めず、むしろ皆従うはずである」
『選択肢の一つ、とでも言うつもりか?』
「………」

男は去っていった。
フィアンマはアックアの背中を見つめ、呟きを漏らした。

『……もう遅い』

ローマ正教のために尽くすより、ずっと良いことを、見つけてしまったから。





公園へやって来た。
意外に動物というのは霊が見えるらしい。
具体的に言うと野良猫が寄ってきた。

「にゃー」
『野良か』

何もないところに身を寄せる猫は、さぞかし不気味だろう。

『………』

猫を撫でる。
すり抜けるし、感覚はなかったが、それでも満足だっら。

『……俺様が死んで、嘆いた者がいる、か』

いるはずがないと、思っていた。
そう思いたかったのかもしれない。

『……そんなことに、………死んでから気づくなんて。…不幸なヤツだ。俺様も』






足音がした。
猫から視線を外し、顔を上げる。




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