過去ログ - フィアンマ『安価で人生をやり直したい』
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286: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/01/27(月) 17:29:23.71 ID:vXNKYDFk0

「うるさい! お前の慰めなんていらない!」

思い出すのは、事の全容。
結局、オッレルスの発言は嘘なんかじゃなかった。
フィアンマは、オティヌスの警戒心を解くために。
もっと悪く言えば、仲良くなって裏切るために近づいたのだ。

「お前だって、私を最初から裏切っていたくせに!」
『……』

反論は出来ない。
用意出来るだけの論理が無い。
事実、騙そうとしていたのだから。途中までは。
端正な顔立ちを歪め、ぼろぼろと涙を流し、オティヌスはフィアンマを睨みつける。

「友になる、と言った……くせに…!」

絞り出したような声だった。
華奢な身体は、怒りと失意と、悲哀に震えている。

『……、…』
「裏切りもの、」
『……なら、その手で消せば良いだろう』

寝る前に言っていたはずだ。

冷淡に指摘され、オティヌスはびくりとする。
悲しさや怒りで胸がいっぱいなら、元凶を消せばいい。その通りだ。

『そんなに裏切られた事が辛いのなら、俺様を消せばいい。
 高い授業料だったと割り切ればいいさ。お前に近づく人間は全員裏切ろうと考えているヤツだと思えばいい』

言い訳も謝罪も、きっと彼女には届かない。
そう理解しているから、彼はそう申し出た。

『お前の手で消されるなら本望だ。やりたいことは全てやった。
 結果的にこういう結果になってしまったが、友人というものを体験することも出来た。
 消せばいい。その手で殺せば良いだろう。どちらにせよ、俺様の謝罪では気は済まないだろう?』
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